■趣旨
新学期のオリエンテーションは子どもたちと図書館をつなぐ大切な時間。今回の研修では、そのオリエンテーションを楽しく、さまざまな工夫をこらして実践されている講師の実際の授業風景を動画で見て、そのノウハウを紹介していただきます。また、オリエンテーションのみに留まらない、図書館運営についての実例を講師の日常業務からアドバイスいただきます。
■講師プロフィール
磯沼利恵子(東京都調布市立第三小学校 学校図書館嘱託員)
平成14年度に調布市に配置された学校図書館嘱託員の当初からのメンバー。
調布市立調和小学校を経て現職。楽しく、親しみやすく、巧みな話術と明るい応対で子どもたちから、ファーストネームで呼ばれるほどの人気者。持ち前のバイタリティーで、管理職や先生への働きかけも欠かさない、元気な司書。
藤井由美子(三鷹市立第六中学校司書)
多感な中学生を前に、図書室からエールを送る毎日。本についてのみならず、人生についての真摯な姿勢に、生徒から多大な信望がある。生徒のみならず、先生からの本の探にも、奔走する日々。世話好きな人柄から他地域の司書からの信頼も厚い。
■講演,質疑応答の要旨
講師の小学校1年生に向けての授業の様子を動画で見たことにより、子どもたちへの目線、授業の流れが一目でわかり、講演後の講師への質問が後をたちませんでした。授業の中で自己紹介用に使用しているツールやマナーを呼びかける場合も、「本が喜ぶのは?」と1年生の気持ちにすんなりと入る言葉での語りかけに参加者一同が大きくうなずいていまた。授業で使用しているマスコットのトトロのぬいぐるみも持参され、会場の雰囲気もなごやかなものとなりました。分類カードを使用した演習、指導案のノートでの管理職への日常業務報告などに質問がでました。
中学校でのオリエンテーションは、雰囲気を新たに、司書と生徒のつながりを大切に考えている講師の気持ちが伝わる実践でした。講演の様子をツイッターで流していたのですが、講師が薦めた本についての共感がすぐ寄せられるなど、講演会場外からの反響もありまた。
その後、高校の実践を資料で紹介、参加者の中から、教諭、高校司書、公共図書館からの報告を交えて、個別の情報交換会へと移行してのち終了しました。
(文責:関)