| 2007/10/27 | 図書館員とファシリテーション |  | by 大作 光子 |
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「ファシリテーション」あるいは「ファシリテーター」という言葉を
耳にしたことがあるでしょうか?
(初めて聞いた方は是非,各種方法で調べてみてください。
いろいろな関連書籍も刊行されていますよ。)
「ファシリテート(facilitate)」は,「物・事が人の仕事などを
楽[容易{ようい}]にする、手助けする、促進{そくしん}する」
という意味があります。
そこから派生して,「ファシリテーション」はモノごとを容易にすることや,
「ファシリテーター」はそのように促す人のことを指します。
なぜこんなことを突然言い出したかと申しますと,今学校の教員にも
このファシリテーション能力が必要だと言われ始めています。
それは,私自身は図書館員にも必要だと思っていたことだからです。
こどもたちと直接的に対峙する人として,これまでも当然児童サービス
の観点から仲介者としての役割だの態度・姿勢などは考えられて
きたことだと思います。
でも,具体的にどのような計画,ねらいを持って接したらいいのか,
どのような声かけをしたらいいのか等々について,事例にとどまることなく,
ある意味で体系的には捉えられてはこなかったように思います。
そこで,ファシリテートするという考え方は図書館員の職務における
あるべき姿として一視点を与えてくれるのではと思います。
詳細は各種資料にお願いさせていただき,なぜそうなるんだという
疑問に対する第一の回答として,図書館員は答えを出す存在ではないことをあげたいと思います。
利用者(学習者)の要求(顕在・潜在的)にメディアを仲介する(時には
機関や人をも紹介することになるでしょう)人間として,決して回答を
出すのではなく,メディアを通して利用者(学習者)の潜在的要求をも
導きだすことにその大きな存在意義があると考えるからです。
その時には,教育学の知識はもちろん,児童に対する知識はもちろん
必要ですが,それをどう実践するのかと言う時に,ファシリテーション
の考え方が有効になると思うのです。
長々と書くのは好みではないので,また後日。
気なるかたはご意見をいつでもお寄せ下さいませ。