みなさま再びこんにちは。横山@調布です。
またまた長文です。すみません。もうちょっとお付き合いください。
JLA学校図書館部の部会総会前に行われた緊急学習会
内容 saveMLAKの活動について 東日本大震災後の対応を中心に
日時 5月21日(土)午前11時?12時半
会場 日本図書館協会 2階研修室
報告 日下九八(くさかきゅうはち)氏
(ウィキペディア日本語版の管理者および編集者)
今井福司(いまいふくじ)氏
(東京大学大学院教育学研究科特任研究員、学校図書館史が専門)
参加者 報告者含めて13人
saveMLAK をご存じない方のために、サイトhttp://savemlak.jp/wiki/SaveMLAKにある説明を引用しますと
“saveMLAKは博物館・美術館 (M) 、図書館 (L) 、文書館 (A) 、公民館 (K) (M+L+A+K=MLAK) の被災・救援情報サイトです。被災地域の各施設の被災情報を集め、必要とされている情報を発信しています。“
この画期的な活動の報告と、これに対して学校図書館関係者はどう関わることができるかという話が今回の学習会の趣旨です。
まず日下氏より、以下のような報告がありました。
・Twitterの説明
・saveMLAKの構造について
・saveMLAKのあゆみ
震災直後、3/11 19:45:53の岡本氏のつぶやき「ライブラリーサービスはいまなにができるか考えようぜ。」からはじまり、
#jishinlibから@wikiによるsavelibraryへ、そして3/12?MLAK連携、
4/1 saveMLAK発足、4/11 プレスリリースへと発展していった過程を
実にわかりすくたどっていただきました。
・saveMLAKの人の集まり
MLAK関係者+ユーザー+団体・学会等が、基本的に個人単位でつながっている、という特徴を図で見せていただきました
・3/11の人々の状態はこのようであった
なにをしなければならないか、なにをなすべきか、
なにをするのが最善か、に戸惑い、
そうはいっても業として支援できる状態ではない、
仕事も家庭もある個人にすぎない、どうすればいいかわからない、
という状態であったということです。
この時多くの人が思い浮かべたであろうものとして、
2007年阪神淡路大震災時の
“Blog「図書館退屈男」のエントリ「あのとき僕らは端末の前にいた」”
http://toshokan.weblogs.jp/blog/2007/01/1_6846.htmlが紹介されました。
・saveMLAKの考え方
被災地の役に立つならなにをしてもよい、やりたいことはやる、
じぶんができなくてもだれかができるかも、でもできないことはできない、
相手にしてくれる人がいなければあきらめる、自発的におこなう、
義務にはしない …が基本です。
・wikiの編集について
wikiの編集は誰にでもできることで、とにかく編集ボタンを押してみることが一番大事なことである、という心強いアドバイスです。
アップした内容や書式の修正等は誰にでもできます。
だからこそ情報提供できるものが情報を提供することが何より求められているということです。そこの処に図書館関係者しかできない、だからこそできることがあるはず、というお話でした。
次に、今井さんより以下のような提言がありました。
現在、学校図書館の被害状況等の情報把握がうまくいっていないだけでなく、文科省からの学校自体の被害の体系的な情報提供も行われていない。また、過去を振り返れば、阪神淡路大震災のとき何があったかも今見ることは困難になっている。
このような状況を鑑みて、今まさに個人が持つ断片的な情報を集約する場所が必要ではないか、そのためにこのsaveMLAKが有効ではないか、ということです。
そこで、実にタイムリーなイベントの紹介とお誘いをしていただきました。
第4回saveMLAKうきうきウィキ祭り(学校図書館強化祭り)
日時 6月4日 10:00-24:00
場所 世界各地
http://savemlak.jp/wiki/saveMLAK:Event/20110604
だれでもできるwiki編集の体験と持っている情報のアップを一気にできるこのお祭りに是非お参加ください!
自宅から参加ももちろんできますが、誰でもこられる会場( 東京大学教育学部267室 12時?17時※左記の時間帯のいつご参加いただいても可) を用意していますので、どうぞお気軽に足をお運びください。
お二人の報告後、参加者の感想が述べられましたが、学校図書館ならではの悩み(学校及び自治体教育委員会に属しているため、すみやかな情報提供がしづらいなど)をおっしゃる方もいて、ああやはり悩んでいたのは自分だけではない、と思ったことでした。また、さっそく6月4日の祭りに参加したいと言ってくださる方もいて、うれしかったです。
以上、二つに分けても十分長い、おきて破りの投稿をさせていただきましたが、どちらの催しからも、私は次のステップへ進む自信をもらいました。
図書室に閉じこもっていたり学校図書館関係者のみで固まっていてはふれることのできない世界があります。それはもしかしたら、素晴らしいヒントや知識に満ちた場所であるかもしれません。そして、我がSLiiiCも、その可能性をもつ場所である、と信じています。様々な立場の人たちと出会い、情報を得て、新たな学校図書館の地平を切り開こうではありませんか。
さて、次の投稿は師匠、お願いします。